ハンドメイド作家として活動する上で、開業届は大きな一歩です。「自分はまだ趣味の範囲だから必要ないかな?」と迷っている方も多いかもしれません。この記事では、開業届を出すメリット・デメリット、具体的な手続きの方法まで詳しく解説しました。
私自身は、開業届を提出しています。もともと夫と一緒に自営業を営んでおり、長年青色申告や確定申告に慣れていたため、開業に対するハードルは低く感じました。配偶者が自営業者であれば、その事業にハンドメイド活動を組み込むことで、節税や経費計上など多くのメリットを得られる場合もあります。
しかし、私の場合は自分の屋号で開業し、自分自身の力でどこまでやれるか挑戦したいという思いがあり、独立して開業届を提出しました。まだまだ未熟ではありますが、開業届を出して良かったと感じています。
開業届を出すメリット
1. 節税効果
• 経費の計上
材料費、道具代、送料、出店費用、広告費など、ハンドメイド活動にかかる費用を「経費」として計上できます。経費を申告することで、課税される所得額を抑えられ、結果として所得税の負担が軽減されます。
• 赤字の繰越控除
青色申告を選択すれば、事業で出た赤字を3年間繰り越せます。翌年以降、利益が出た場合に、その赤字分と相殺できるので節税効果が高まります。
2. 青色申告の特権
• 特別控除が受けられる
青色申告をすると、最大65万円の特別控除が受けられます。記帳や確定申告の手間は増えますが、節税額が大きいためメリットは大きいです。年間で65万円以上稼ぐのなら、青色申告するメリットは大きいです。
3. 屋号で銀行口座を開設
• 事業用と私用のお金を分けられる
屋号で銀行口座を作れば、家計と事業資金を明確に分けて管理できます。資金管理が楽になり、確定申告時にも役立ちます。
• 信頼感アップ
屋号を使うことで、取引先やお客様に「プロ」としての印象を与えやすくなります。
4. 各種助成金・融資の申請
• 資金調達の可能性
個人事業主として認められると、事業拡大やスキルアップのための助成金や融資を申請しやすくなります。
5. 就労の証明
• 事業者としての証明書になる
開業届は「正式に仕事をしている証拠」となります。住宅ローンや融資の審査、児童扶養手当など、就労証明が必要な場面で役立つことがあります。
開業届を出すデメリット
1. 経理業務の増加
• 帳簿付けや確定申告が必要
開業届を出すと、収入や経費を正確に記録し、毎年確定申告をする必要があります。記帳が面倒に感じる方もいるかもしれませんが、クラウド会計ソフトなどを使えば効率化できます。
クラウド会計ソフトを使うのがお勧め!
①弥生会計
個人事業主や中小企業向けの会計ソフトです。特に、確定申告や帳簿付けを楽に行いたい方におすすめです。クラウド型なので、インターネット環境さえあれば、いつでもどこからでも利用できます。
個人事業主向けのクラウド確定申告ソフトはこちらフリーランス・個人事業主向けには「やよいの青色/白色申告 オンライン」、小規模法人向けには「弥生会計 オンライン」
1. クラウド会計ソフト シェアNo.1
2022年MM総研調べで最も利用されているクラウド会計ソフトです。
2. お得な価格設定
• やよいの白色申告 オンライン:初期費用・月額0円!
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3. 簡単操作で安心
簿記や会計の知識がなくても大丈夫!日々の記帳から確定申告や法人決算まで、誰でも簡単に使えます。
4. 手厚いサポート
電話・メール・チャット・画面共有で操作や会計業務をサポート。困ったときはいつでも相談できます。
弥生会計でできること
- 日々の入出金の記録: 売上や仕入れ、経費などを簡単に記録できます。
- 帳簿の作成: 記帳した内容をもとに、自動で帳簿を作成します。
- 確定申告書の作成: 帳簿の内容をもとに、確定申告書を作成できます。
- 経営分析: 売上や経費の推移をグラフなどで可視化し、経営状況を分析できます。
②マネーフォワード クラウド確定申告
マネーフォワード クラウド確定申告は、個人事業主やフリーランスの方を中心に、多くの方に利用されている確定申告支援サービスです。
- 自動化による大幅な時間短縮:
- 銀行口座やクレジットカードと連携することで、取引データを自動で集計。
- 仕訳作業も自動で行われるため、手入力の手間が大幅に削減されます。
- 直感的な操作性:
- 会計ソフトの操作に慣れていない方でも、直感的な画面で簡単に操作できます。
- 様々なチュートリアルやサポート体制も充実しています。
- 多様な所得に対応:
- 事業所得だけでなく、不動産所得や雑所得など、様々な所得に対応しています。
- 副業をしている方や、複数の収入源がある方にもおすすめです。
- 電子申告対応:
- 作成した確定申告書は、そのまま電子申告することも可能です。
- 税務署への提出もスムーズに行えます。
マネーフォワード クラウド確定申告の主な機能
- 自動仕訳: 銀行口座やクレジットカードの取引データを自動で仕訳
- 確定申告書自動作成: 入力したデータに基づいて、確定申告書を自動作成
- 電子帳簿保存法対応: 電子データでの保存に対応
- スマホアプリ: スマートフォンからでも簡単に操作可能
- 多様なサポート体制: チャットサポートやFAQなど、様々なサポート体制が充実
誰におすすめ?
- 確定申告が初めての方: 会計知識がなくても、簡単に確定申告を行うことができます。
- 確定申告の手間を省きたい方: 自動化によって、確定申告にかかる時間を大幅に削減できます。
- 複数の収入源がある方: 様々な所得に対応しているため、複雑な確定申告にも対応できます。
- 副業をしている方: 副業の収入の申告も簡単に行えます。
2. 社会保険への加入義務
• 保険料の負担増加
事業収入が一定額を超えると、国民健康保険や国民年金への加入が義務付けられます。保険料は収入に応じて変動するため、収入が増えれば保険料の負担も増えます。
3. 扶養から外れる可能性
• 配偶者の扶養控除の対象外になることも
収入が一定額を超えると、配偶者の扶養から外れ、扶養控除や健康保険の被扶養者資格を失うことがあります。その結果、自分で社会保険料を負担する必要が出てきます。
開業届を簡単に作成する方法
「開業届を出したいけど、何をすればいいか分からない…」という方には「マネーフォワード クラウド開業届」がお勧めです。
マネーフォワード クラウド開業届とは?
ネット上でフォームに沿って入力するだけで、個人事業主の開業書類を無料で作成できるサービスです。提出先も案内してくれるため、迷わず手続きが進められます。操作のサポートも充実しています。
開業届を出すべきか迷う場合
次の点を考慮して、開業届を出すか判断しましょう。
1. 収入の見込み
収入が安定している、または今後増える見込みがあるなら開業届を出すメリットが大きいです。
2. 活動規模
ハンドメイド販売を趣味ではなく「事業」として本格的に取り組みたい方は、早めに開業届を出すことをおすすめします。
3. 経理作業への対応
確定申告や日々の記帳が負担にならないか。会計ソフトや税理士のサポートを利用する方法もあります。
4. 社会保険の負担
自分で国民年金や健康保険料を支払うことが経済的に可能か検討しましょう。
まとめ
開業届を出すことは、ハンドメイド作家として「事業」としての一歩を踏み出す行為です。節税や事業拡大のチャンスが広がる一方で、経理や社会保険の負担も考慮する必要があります。メリットとデメリットを比較し、あなたの活動計画に合った選択をしてください。
この記事がハンドメイド作家の皆さまのお役に立ちましたら幸いです!
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